第三十二番 芥志山 薬王庵

[宗派]曹洞宗

  如意輪観世音菩薩(御丈 五寸八分) 

[所在]川崎市宮前区平4-17-38(山田方)

     044-977-3964 

[最寄]JR南武線 武蔵溝ノ口駅よりバス

由緒

本尊 如意輪観世音菩薩 御丈 五寸八分

開基 霊場発願者 山田平七

現在山田家に伝わる霊場総縁起より記述すれば、この本尊は「先達観音」と申し、準西国稲毛三十三所観音霊場を発願した山田平七が、諸所を尋ね歩きあと一尊で霊場成就というとき、平の熊野権現社に祈念し、あと一尊を尋ね当てることができたならば三十三所の供養仏にしたいと思い定めて帰宅、母にその趣旨を話しているとき、長谷寺の宣長和尚が来られ、由を聞いて、私の処に霊仏一尊があるが、まだ供養仏がないならば本尊になされよとのこと、直ちに参拝供養勧請して、「先達観音」と名付けて、三十二番の札を納めたとあります。

芥志山とは、一粒一粒に芥子を積むように、大勢の人々の喜捨を集めて建立した為に名付けたとあり、霊場成就のときは、数万の人々が群集して供養塔を巡り、共に念仏供養したと伝えられています。

この観音霊場を巡拝する人は、この供養塔に来たならば、総回向や想う人の回向をし、毎年415日には成道会と名付けて念仏行道し、有縁無縁の回向をし亡者の喜びを聞くべしとあります。

御詠歌

よをてらす だいひのかげも ありありと

 とうぼうるりの ひかりさしそふ

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